国際エネルギー機関(IEA)は、米国とイランの紛争が6月上旬までに終結した場合でも、世界の石油市場は2026年第3四半期末まで深刻な供給不足が続くとの見通しを示した。
戦争による石油ショックで市場は不安定化し、多くの国が燃料節約策を講じている。
IEAは最新報告で、敵対行為開始以降、世界全体の石油供給量が日量1280万バレル減少したと指摘した。ホルムズ海峡経由各国の生産量は戦争前の水準から日量1440万バレル減となっている。
IEAのデータによれば、2026年には日量178万バレルの供給不足となる見込み。この数字は、先月の見通しで予想された日量41万バレルの余剰や、12月時点で見込まれていた日量400万バレル近い供給過剰から一転した結果である。
IEAのベースケースでは、同海峡の石油流通が6月から徐々に再開するとしている。それでも、3月から6月にかけての需給ギャップは日量600万バレルに達する。
IEAは5月の報告書でこの点を明確に示した。
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IEAはまた、累計で2026年9月までに石油液体の供給不足が9億バレルに達すると予測した。この中には、IEA主導の4億バレル分の緊急放出も含まれており、残る5億バレルは産業在庫の取り崩しで補う必要がある。
これらの在庫や戦略備蓄の回復には、今後3年間で需要増を上回る日量100万バレル規模の追加供給が不可欠となる見通し。大半は原油の不足分だが、精製製品の在庫逼迫が積み増しを一層困難にする可能性もある。
IEAはまた、本年の需要減少幅を従来の8万バレル減から42万バレル減に下方修正した。
一方、HFIリサーチは石油市場が4月中旬時点で既に限界点を超えたと指摘。物流上のボトルネックが回復速度をさらに鈍らせる可能性に言及した。
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