ソラナ(SOL)は84.80ドル付近で推移しているが、買い圧力は急速に弱まり、複数の弱気シグナルが重なっている。重要なサポート水準を割り込めば下落が加速する可能性が高い。一方、オンチェーン分析では現価格帯の下に強い需要帯が確認されておらず、相場の下値余地が意識されている。
ソラナは5月11日の高値から約15%下げ、数週間ぶりに再びレンジ内に押し戻された。この下落は、2つのテクニカルシグナルが連続して下落方向へ転換したことで裏付けられている。
1つ目のシグナルは既に発生したEMAクロスオーバー。20期間指数平滑移動平均(EMA)は、過去と比べて直近価格を重視するトレンド指標で、5月19日に50期間EMAを下抜けした。さらに2つ目のクロスオーバーも形成されつつあり、20期間EMAが上から100期間EMAに接近している。これが発生すれば、2つの連続した下落クロスが並ぶ格好となる。
SOLの値動きは出来高にも反映される。5月16日以降、12時間あたりの売り出来高は徐々に増加し、価格下落とともに本格的な売り圧力となっている。下落局面での出来高増加は、流動性の薄さではなく実際の分配売却を示し、買い手不在よりも積極的な売りが進んでいると判断できる。この現象は直近のソラナ・クジラの売却とも整合する。
下落シグナルが重なり、出来高が売り局面を裏付けるなか、次の注視点は、オンチェーン需要が供給を吸収できるかどうかである。
オンチェーンデータでも、テクニカル崩壊とともに買い注文の弱体化が鮮明だ。GlassnodeのExchange Net Position Change(取引所純ポジション変化)は、過去1週間でマイナス幅が縮小傾向にある。
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取引所純流出は、5月14日にマイナス264万261SOLまで拡大し、強い積み増し(アキュムレーション)が示唆された。一方、5月19日時点ではマイナス130万8054SOLへ縮小。下落局面で価格を支えてきた買い圧力は、この5日間でほぼ半減した。
さらに重要なオンチェーン指標がある。GlassnodeのCost Basis Distribution Heatmap(ソラナ取得コスト分布ヒートマップ)は、SOL流通供給の取得価格帯を色分けで可視化するものだが、供給が現価格もしくはそれ以上に密集している様子が示されている。
最大のクラスターは87.10~87.81ドルで取得された約1400万SOLが集中し、今は上値抵抗帯となる。一方、現価格の下ではヒートマップが薄く分散し、供給密度も低い。売却圧力を吸収する“需要の壁”が存在せず、直近の下値を割れば下落が加速するリスクがある。
買い圧力が細り、下値にも明確な需給帯がない中で、最終的な判断材料はソラナの価格チャートとなる。
ソラナ価格は83.38ドルの下値ラインを維持できるかが焦点だ。現価格は同水準から約2%上にあり、下値割れへの余裕はわずかしかない。
日足終値で83.38ドルを割り込むと、4月29日安値の81.37ドルに下値が広がる。さらに81.37ドルを割れば、次は76.70ドルの深いサポートが視野に入る。
再び上昇基調を取り戻すには、まず87.40ドルの回復が必要だ。同水準は5月16日に割り込まれて以降、一度も奪回できていない。87.40ドルを上抜けできれば、上値の重いコスト分布クラスターもクリアできる。
真の上昇トレンドには、ソラナが96.77ドル(0.786フィボナッチ水準)を突破し、その後98.39ドル(直近高値)を超える必要がある。いずれも現状の価格帯からは大きく離れており、資金フローに著しい変化がなければ到達は難しい。
注目すべき点は、下値に強いコスト基準のサポートがない場合、下落局面は通常の再テストとは異なる動きを示すことだ。流動性の低いゾーンに急落する際は、蓄積ゾーンへの戻りよりも速い動きになりやすい。これは途中で価格を防衛する保有者が少ないためである。83.38ドルが防衛された上昇基調(87.40ドル方向)と、急速な下落(81.37ドル、さらに76.70ドル方向)を分ける重要な水準となる。

