米国上場の現物型ビットコインETFとイーサリアムETFでは、5月第3週(5月13~17日)に約10億2,000万ドルもの資金が流出しました。英CoinSharesが公開した週次レポートによると、ビットコインが9億8,200万ドル、イーサリアムが2億4,900万ドルの純流出を記録し、2026年では3番目に大きいマイナス週となっています。CoinShares公式レポートでは「米国ETFの出来高縮小と金利上昇懸念が重なり、機関投資家が大型銘柄へのエクスポージャーを一時的に圧縮した」と分析されています。
ETF設定・償還データをみると、4月末まで旺盛だった新規資金は5月に入り反転。失速の背景には①インフレ再加速懸念で米10年債利回りが4.9%台に上昇、②相場停滞による“高値掴み”リスク回避、③より高いリターンを求める資金が台頭アルトコインETFへローテーション──といった複合要因が指摘されています。
上記はCoinSharesおよび各ETF運用会社の開示を基に再構成。HYPE・XRPなど一部アルト系ETFで純流入額が相対的に拡大している点が際立ちます。
流出したマネーの受け皿となっているのが、Hyperliquid(HYPE)とXRPを対象にした新設ETFです。KuCoin Newsは「機関投資家がBTC・ETH ETFから最大10億ドルを引き揚げ、HYPEとXRP連動型ファンドへ回帰した」と報じました。KuCoin Flash記事によれば、HYPE ETFだけで過去10日間に約7,000万ドル、XRP ETFでも約2,000万ドルの資金流入が確認されています。
CoinSharesの週次統計でも、5月第2週(5/6~10)からXRPとSolanaが流入上位に顔を出し始めており、大型ETFから多様なテーマETFへ資金が循環し始めたトレンドが裏付けられます。CoinShares 5/11付レポートではXRPへの週間流入が6,760万ドルに達し、今年最大となりました。
HyperliquidのガバナンストークンHYPEは、5月21日に史上最高値61.35ドルを更新(前週比+59%)。CoinMarketCapは「ETF設定6営業日の累計買付がアシスタンスファンドの買い戻しを2.5倍上回った」と指摘しています。CMC解説記事。足元のリアルタイム価格(5/27時点)は約58ドル、時価総額150億ドルで全銘柄10位。CMC価格ページを見ても、出来高は依然高水準を維持しています。
ETF誕生により、①現物市場でのマーケットメイク需要、②機関のリバランス需要、③Hyperliquidチェーン上で進むステーキング利回り拡充──が同時に働き、ボラティリティは高いものの押し目買い意欲が強い構図です。
XRPは2025年末の規制整理以降、米国外のETF組成が進展。執行停止中だった米SEC訴訟争点が縮小し、「規制リスク低下 → ETF資金流入 → 価格下支え」という好循環が見られます。5月第3週にXRP ETFへ流入した2,200万ドルは時価総額比でBTC流入時の約1.5倍のインパクトを持つため、流動性が相対的に薄い局面では値動きを増幅しやすい点に注意が必要です。
短期的にはHYPE・XRPなどテーマETFへの資金シフトが続く限り、相対パフォーマンス優位と見る向きが多い一方、BTC・ETHが重要サポートを割り込むとリスクオフの巻き戻しが発生しかねません。出来高を伴った上昇が一服し、日次ネットフローがマイナス転換した時点が調整入りのサインとなりやすいでしょう。
・HYPE:新規ETF設定が継続し、65ドル台への再アタック余地。
・XRP:規制ヘッドライン次第で1.5~1.8ドルのボックス推移を想定。
・BTC/ETH:ETF流出が緩和すればリバウンドも、5月高値回復は材料不足。
①HYPEはHyperliquid L3ローンチと併せオンチェーン取引高が倍増すれば、ガバナンストークン需要拡大がETF設定を後押し。②XRPは新興国送金領域での実需拡大が鍵。③BTC・ETHはハーフィング効果やL2拡張で基盤資産としての地位は揺らがず、“コア+サテライト”戦略での住み分けが進むと予想されます。
以上のように、ETF資金フローという“機関投資家の足跡”を観察することで、アルトコイン市場のテーマや資金循環を早期に捉えられます。過度なレバレッジを避け、公式データに基づく意思決定を徹底しましょう。
投稿 ビットコインETF資金流出の舞台裏──HYPE・XRPへ吸い寄せられるマネーの行方と今後のチャンス は NFT-TIMES に最初に表示されました。
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