BTCは6万ドル割れと現物ETFからの40億ドル規模の資金流出で戻りの重さが目立ちます。RSIの反発サインと4万5000ドル付近の下値目安が併存し、需給とテクニカルの両面が焦点です。
ビットコイン(BTC)は6万ドルを下回る水準で推移し、市場では下値余地と反発余地の両方が意識されています。足元では5万9700ドルから5万9800ドル付近の価格が示され、週次では6.8%下落しました。
米国株先物は米国とイランの緊張緩和を受けて上昇しましたが、暗号資産市場ではBTCの戻りが限られています。現物ビットコインETFからの資金流出、主要なテクニカル指標の悪化、RSIの強気ダイバージェンスが同時に材料になっています。
BTCは週明けに0.6%上昇して5万9800ドル付近となりましたが、6万ドルを明確に回復する動きにはなっていません。別の価格水準では5万9700ドルへの下落も示され、短期的には6万ドルが心理的な節目になっています。
同じ時間帯にソラナ(SOL)は2%上昇しました。BTCだけが大きく買い戻されない展開は、暗号資産市場全体のリスク選好が一方向に回復していないことを示しています。
価格面では、BTCが主要なテクニカル水準とオンチェーン評価水準を下回っている点も重荷です。オンチェーン評価水準とは、ブロックチェーン上の取引や保有状況から価格の過熱感や割安感を見るための目安です。市場分析では、過去の弱気相場パターンを踏まえ、下値の目安として4万5000ドル近辺も挙がっています。
米国上場の現物ビットコインETFでは、6月に40億ドルの資金流出が発生しました。月間の流出額としては過去最大規模です。さらに前週だけでも17億9000万ドルの流出があり、短期の需給に圧力をかけています。
現物ETFは、投資家が証券口座を通じてBTC価格に連動する商品へ資金を入れる仕組みです。ETFから資金が抜ける局面では、BTCへの投資需要が鈍っているサインとして受け止められます。
ETFの資金流出は、価格下落そのものと切り離して見ることはできません。価格が下がると投資家がリスクを落とし、資金流出が増えることがあります。一方で、資金流出が続くと買い支えが弱くなり、価格の戻りを重くする要因にもなります。
一部の市場分析では、RSIの強気ダイバージェンスが反発材料として扱われています。RSIは買われすぎや売られすぎを見る指標で、価格が下がる一方でRSIが下げ止まる場合、売り圧力の弱まりを示すことがあります。
今回のRSIの形は、2022年の弱気相場の底値形成と比較されています。当時は3万ドル付近が大きな節目でしたが、現在は6万ドル付近が比較対象になっています。
ただし、RSIの強気ダイバージェンスは反発を保証するものではありません。市場では新たな安値を警戒する見方も残っています。デリバティブ市場のデータやチャート形状も、下方向のリスクが続いていることを示しています。デリバティブとは、先物など価格変動をもとに取引する金融商品の総称です。
BTCはまれな2四半期連続の下落に向かう可能性があります。四半期で連続してマイナスになる局面は、市場参加者のリスク許容度が落ちていることを示す材料になります。
足元では、地政学リスクの緩和が株式市場にはプラスに働く一方、BTCには同じ強さの買い戻しが入っていません。これは、暗号資産市場でETF資金流出やテクニカル悪化への警戒が残っているためです。
今後の焦点は、BTCが6万ドルを回復して定着できるか、ETFからの資金流出が止まるか、RSIの反発サインが価格上昇につながるかです。これらがそろわない場合、4万5000ドル近辺まで下値目安が広がるシナリオも市場で意識されます。


