自動で床掃除をおまかせできる、ロボット掃除機。水拭き兼用のものや一人暮らし向けの小型モデルなど、機能やサイズはさまざまです。アイロボットのルンバ・エコバックスのDEEBOT・ロボロック・アンカーのEufyなど、各メーカーから毎年新作が発売されるため、どれを選べばよいか迷いますよね。
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気のロボット掃除機109商品を集め、8個のポイントで比較して徹底検証。おすすめのロボット掃除機をランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストなロボット掃除機は「1台で部屋中の掃除、水拭きをほとんど任せられる賢さを備えるうえ、お手入れも自動化できる商品」。徹底検証してわかったロボット掃除機の本当の選び方も解説しますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストではベストなロボット掃除機を「1台で部屋中の掃除、水拭きをほとんど任せられる賢さを備えるうえ、お手入れも自動化できる商品」と定義。ベストな商品を探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位のロボット掃除機109商品を集め、以下の8個のポイントで徹底検証しました。検証①:部屋全体の掃除能力の高さ検証②:細かい場所の掃除能力の高さ検証③:水拭き性能の高さ検証④:カーペットの掃除しやすさ検証⑤:賢さ検証⑥:アプリの使いやすさ検証⑦:お手入れのしやすさ検証⑧:静音性の高さ
おすすめスコア:4.83(2025/12/13時点)
最安価格:99,800円(2025/12/13時点)
吸引・水拭きどちらも優秀。毛絡みには注意
Dreameの「L40 Ultra AE」は、ゴミの自動収集やモップの自動洗浄・乾燥に対応しながらも価格が10万円を切るモデル。モップが壁際まで伸びるモップエクステンド機能も搭載しています。部屋全体の94.3%のゴミを吸引する高い掃除能力にくわえ、細かな場所も清掃可能です。水拭き性能もすぐれており、頑固な汚れもしっかり拭き取れました。カーペットの吸引力が高いのもポイントで、床面を問わず掃除を任せやすいでしょう。さらに、落ちている家電のコードと服はどちらも触れることなく回避可能。床のものを完全に片付けられなくても扱いやすい1台です。ただし、最上位クラスの商品とは異なり、ペットのフンのダミーは回避できませんでした。また、サイドブラシや前輪には毛絡みがありませんでしたが、メインブラシにはやや毛が絡んだのも気になるポイントといえます。上位モデルのなかではコストを抑えつつ、パワフルな掃除ができる機種がほしい人に向いているでしょう。
おすすめスコア:4.82(2025/12/13時点)
最安価格:142,780円(2025/12/13時点)
毛絡みゼロでお手入れ超ラク!吸引も水拭きもハイレベル
Beijing Roborock Technologyの「Roborock Qrevo C」は、「Roborock Q Revo」の後継モデル。スリムなダストステーションはそのままに、メインブラシ・サイドブラシが毛絡みしづらいデザインとなったのが大きな進化ポイントです。謳い文句どおり、ペットの毛を模したフェルトや髪の毛を多く吸わせてもまったく絡まなかったのが印象的。ペットを飼っている人やロングヘアの人でもお手入れの頻度を抑えられるでしょう。もちろん掃除能力は前モデル同様高く、部屋全体に撒いたゴミの吸い込み率は95.4%と最高水準。細かい場所も得意で、とくに壁際や部屋の隅ではほとんど吸い残しがみられませんでした。水拭き性能もハイレベルで、ベタついたコーラをほぼ完璧に拭き取れました。家具への当たりはソフトで、家具のコードも巻き込みません。ただし、脱ぎ捨てた服に触れたりペットの糞のダミーは巻き込んでしまったりと、落ちているものの回避力は最高クラスとまではいかない点は注意。くわえて、標準モードの運転音は56.7dBとやや大きい点も気になります。高い掃除能力を誇り、お手入れの手間も最小限に抑えられる本商品は、障害物回避や静音性に強いこだわりがある人以外にとってまず検討すべきロボット掃除機といえるでしょう。
おすすめスコア:4.78(2025/12/13時点)
最安価格:285,780円(2025/12/13時点)
毛絡みゼロ&障害物完全回避!隅々まで任せられるハイエンド
Beijing Roborock Technologyの「Roborock Saros 10」は、ハイエンドモデルながら本体の高さが実測8.0cmと薄型を実現した商品。4.0cmまでの段差を越えられるのとあわせて、これまでのロボット掃除機では通れなかった場所まで掃除できる1台といえるでしょう。「Qrevo C」同様、メインブラシとサイドブラシは毛絡み0%を謳っています。実際にペットの毛を模したフェルトや髪の毛を吸わせたところ、前輪に少し絡んだもののメインブラシ・サイドブラシは謳い文句どおり一切絡まない結果に。お手入れの手間を抑えられる点が魅力です。部屋全体に撒いたゴミの吸引率も86%と高く、細かい場所やカーペットの掃除、水拭きでも十分な性能がありました。また、家電のコード・脱ぎ捨てた服・ペットのフンのダミーのすべてに一切触れることがない賢さも大きな魅力。ペットの毛や粗相が気になる人にはとくにおすすめです。標準モードの運転音が59.3dBと大きめな点、ハイエンドモデルゆえに価格が高い点だけは気になるものの、それ以外に目立った弱点はありません。掃除能力だけでなく、障害物の回避力や家具の下・段差の突破力までとことん追求し、とにかくよいロボット掃除機がほしい人にぜひ検討してほしい1台です。
おすすめスコア:4.78(2025/12/13時点)
最安価格:169,800円(2025/12/13時点)
最大6.0cmの段差を越える。吸引力と回避性能も高い
Dreameの「X50 Ultra」は、同社のなかでも上位モデルにあたる商品。格納式のレッグを搭載し、引き戸や二重の敷居がある場合は最大6.0cmの段差を乗り越えられます。部屋全体に撒いたうち94.1%のゴミを吸える性能を持ち、水拭きは拭き残しが少なく、ゴミ捨てはダストステーションから手を汚さずに行えます。コードをはじめとする障害物の回避能力が高かった点も魅力です。メインブラシに毛が絡まなかったので、お手入れの手間も減らせるでしょう。部屋の隅や家具の脚まわりといった細部の吸い残しがややあった点は気になるものの、全体的に大きな弱点はみられなかった1台。自動でのモップ洗浄・乾燥にもしっかり対応しています。とくに部屋の敷居のような段差がネックでロボット掃除機の導入をためらっていた人には、有力な選択肢といえるでしょう。
おすすめスコア:4.78(2025/12/13時点)
最安価格:89,800円(2025/12/13時点)
ECOVACSが送る自信作。吸引・水拭き性能も申し分なし
エコバックスジャパンの「DEEBOT N30 PRO OMNI」は、吸引力と水拭き性能ともに重視したい人におすすめ。ホバリング式モップアームで隅や角に最大1mmまで近づき、吸引・水拭き時に最大98%の清掃カバー率を実現すると謳っています。謳い文句どおり、検証では優れた吸引力を発揮。部屋全体に撒いたゴミの95.7%を吸引でき、カーペット上のゴミもほぼ吸引しました。水拭き性能も非常に高く、フローリングに撒いたコーラをほとんど拭き取っています。同社のほかのモデル同様にとても賢く、コードはやや巻き込んだものの力ずくで脱出して掃除を継続しました。玄関の段差から落ちず進入禁止エリアにもラインギリギリで入らなかったので、ほったらかしでもきちんと掃除できるでしょう。アプリにはスケジュール機能があり、曜日・時間を設定すれば手動で操作する手間を省略できます。メイン画面にある右上のボタンから基本設定に飛び、清掃予約可能。稼動音は56.1dBとロボット掃除機のなかでは平均的ですが、別の部屋にいれば気にならないでしょう。ダストステーションがあることでこまめなゴミ捨てが不要であるうえ、モップは洗浄から乾燥まで自動。実際にお手入れを終えたモップも半分以上は乾いている印象でした。高性能なわりに価格は抑えられているため、機能性・コストどちらも重視したい人におすすめです。
おすすめスコア:4.77(2025/12/13時点)
最安価格:109,890円(2025/12/13時点)
掃除性能とお手入れの自動化を両立!あらゆる人におすすめ
Beijing Roborock Technologyの「Roborock Q Revo」は、吸引力・水拭き性能・お手入れのしやすさのいずれも妥協したくない人におすすめです。ゴミの自動収集・モップの自動洗浄・自動乾燥・ロボット本体への自動給水ができるステーションを備えながら、コンパクトサイズを実現しています。さらにロボット掃除機のなかでは価格も抑えられているのも魅力です。実際に検証してみると、明確な弱点は見当たりません。マッピング機能で作成した部屋の間取りをもとに、外周を丁寧に掃除してから内側を往復します。部屋全体のゴミは撒いたうちの95.1%を吸引できており、部屋の隅や壁際もきれいでした。カーテンを壁と認識して避けるのはネックですが、掃除前にカーテンを開けておけば隈なく掃除できるでしょう。圧力をかけながら回転するモップによる水拭き性能も高く、端の一部を除いてきれいに拭き上げました。フローリングのベタつきをスッキリさせられるでしょう。運転中、家具へのぶつかり方はとてもソフト。入り組んだダイニングも迷わずに掃除できています。家電のコードや脱ぎ捨てた服には引っかかったものの、エラーを起こすことはありませんでした。引っかかりやすいものさえ片づけておけば、掃除はほぼ任せられますよ。くわえて、静音性の高さもトップクラス。標準モードの吸引運転時は平均45.3dBと、ロボット掃除機はおろかスティッククリーナーと比較しても静かな部類。在宅が多い人でもうるさく感じにくいでしょう。検証では清掃後のブラシに髪の毛が数本だけ絡んでいたものの、ゴム製ブラシのため毛絡みはしにくいほうであるといえます。実際、羊毛フェルトは絡まずに吸引できていました。ペットを飼っている人も要注目です。ただし、上位モデルと異なりペットのフンはうまく認識できない点だけ注意しましょう。ヤマダ電機で知られるヤマダホールディングスの50周年記念モデルゆえに販路が限られる本商品ですが、価格・性能のバランスはロボット掃除機のなかでも随一。普段ヤマダ電機を利用しない人にも知ってほしいロボット掃除機です。
おすすめスコア:4.75(2025/12/13時点)
最安価格:239,800円(2025/12/13時点)
吸引力抜群で、ペットや子どもがいる家庭におすすめ
Dreameの「DreameBot X30 Ultra」は、ペットを飼っていたり幼児がいたりする家庭におすすめのロボット掃除機です。吸引力がとにかく高いため、部屋の隅もカーペットもきれいに掃除できます。とても賢く、脱ぎ捨てられた服やコードを避けて掃除するだけでなく、玄関への落下を防いでくれるので安心感があります。水拭き性能も高く、部屋の中央はもちろん、端までしっかりと拭き掃除ができました。モップを常にきれいに保てるうえ、使用後もしっかりと乾燥させてくれます。カーペットの掃除能力も申し分なく、水拭き時にはリフトアップしてカーペットを避けてくれるので便利です。アプリの操作性も良好で、進入禁止エリアの設定やスケジュール機能など、充実した機能を備えています。静音性にも優れており、気になるほどの音は発生しません。メインブラシに毛が絡みやすいためゴミの捨てやすさには改善の余地がありますが、お手入れブラシが付属しているため、メンテナンスはしやすく便利です。総合的に、「DreameBot X30 Ultra」は、吸引力、賢さ、水拭き性能が高く、快適に使用できるロボット掃除機だといえます。特にペットや子どもがいる家庭で活躍するでしょう。
おすすめスコア:4.75(2025/12/13時点)
最安価格:259,000円(2025/12/13時点)
段差も楽々クリア!吸引も水拭きも頼れるハイスペック機
中国・深圳に拠点を置くMOVAが展開する「V50 Ultra」は、6.0cmもの段差を乗り越えられると謳うロボット掃除機。モップの自動洗浄・乾燥といった従来のハイエンドモデルに求められる機能もしっかりそろえています。部屋全体に撒いたゴミは92.2%回収でき、吸引力の高さが確認されました。カーペットの吸引力も上々であるうえ、水拭き時にはモップを自動でリフトアップする機能も搭載。水拭き性能も高く、とくに中央部分は水滴も残さずに拭き上げました。ペットのフンのダミーは巻き込んでしまったものの、家電のコードと服は避けられたのも好印象です。一方で、運転音が64.3dBとやや大きいのは気になるポイント。また、サイドブラシが伸びて細かい場所まで掃除できると謳っているものの、検証するとテーブルの下や部屋の隅の吸い残しが気になる結果でした。一般的なロボット掃除機としてハイスペックなのはもちろん、やはり段差を乗り越えられるのが大きな魅力。厚手の防音マットやプレイマットなど、段差がある住居の人にぜひ検討してほしい1台です。
おすすめスコア:4.74(2025/12/13時点)
最安価格:159,800円(2025/12/13時点)
水拭きできるRoomba。ふわふわのカーペットがあるなら候補
ロボット掃除機を世間に広める立役者となったアイロボットのRoomba(ルンバ)。これまで吸引はRoombaシリーズ、水拭きはBraavaシリーズと分かれていましたが、2022年11月に1台2役の「Roomba Comboj7+」を発売しました。さらに、当時は画期的なモップを持ち上げる変形機能を売りにしています。ロボット掃除機メーカーの元祖らしく、吸引力は折り紙つき。部屋全体は89.2%のゴミを吸引し、ほかのメーカーの商品では壁と認識されがちなカーテンの奥も、窓の直前まで走破しました。朝から夜まで仕事で外出しっぱなしといった、カーテンを閉めた状態が多い人に向いているといえます。しかし、テーブルの脚・部屋の隅のどちらも少しずつ吸い残りがあり、総合的には上位の商品には及ばない結果でした。ゴシゴシと擦るように水拭きできるスマートスクラブ機能を搭載していますが、ベタついた汚れはやや苦手な印象。フローリングのベタつきに悩んでいる人なら、ほかの商品がおすすめです。本体の上部にモップを格納できるため、カーペットの毛足が長くても濡らさずに対応可能。ほかのメーカーの機種よりモップを高く持ち上げられるので、とくにふわふわのカーペットがあるならおすすめの商品です。アプリのデザインは洗練された印象こそないものの、よく使う設定の多くがメイン画面からワンボタンで遷移でき、しかもわかりやすく表記されています。ガジェットが苦手な人でも扱いやすいでしょう。価格帯をふまえると本機は高級機にあたりますが、モップの自動洗浄や自動乾燥の機能はないためモップを手で洗う必要があります。そのぶんダストステーションはスッキリとしているので、設置場所が限られた人には向いているといえるでしょう。
おすすめスコア:4.74(2025/12/13時点)
最安価格:191,800円(2025/12/13時点)
高性能機の先駆け。ペットを飼っている人におすすめ
Beijing Roborock Technologyの「Roborock S7 MaxV Ultra」は、2022年に発売された商品。エコバックスの「DEEBOT X1 Omni」と並び、充電台にモップ洗浄を搭載し現在の高級機の礎となったモデルです。ペットのフンを避けられたうえ、ブラシに毛が絡みにくいのでペットを飼っている人に向いています。型落ちモデルながら吸引力はまだまだ現役レベルで、部屋にまんべんなく撒いたゴミは87.6%吸引できました。しかし細かい場所になると、部屋の隅に置いた大きなフェルトを吸引できず上位商品には及ばない結果に。しっかりゴミをなくしたいなら、1日に2回掃除させるのがおすすめです。拭き掃除ではモップへの600gの加圧と毎分最大3000回の高速振動を謳っています。実際に検証したところ、ベタついたコーラもよく拭けていました。ただ、水量設定を最大にしたところ水滴が残ったため、標準で水拭きさせるのがよいでしょう。障害物は、Tシャツとコードに引っかかったものの無事に脱出できたのはもちろん、ペットのフンを回避可能。フェルトや髪の毛を多く吸引させたあとも毛絡みが見られなかったため、ペットを買っている人におすすめです。高級機に求められる機能はひと通り網羅していますが、モップの自動乾燥機能はない点に注意。モップの洗浄後にステーション内でそのまま5時間放置したところ、まったく乾きませんでした。生乾き臭が発生しないよう、モップの洗浄後は忘れずに干してくださいね。乾燥機能はありませんが、吸引・水拭きをハイレベルにこなせる商品を安く手に入れたいなら検討すべき商品といえるでしょう。
監修者:石井和美(家電プロレビュアー)
ガイド:田丸大暉(Hiroki Tamaru)(家電製品アドバイザー・家電製品エンジニア・元家電メーカー販売員/マイベスト 白物家電担当)
※ 監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。マイベストが独自に検証を行ったうえで、ランキング化しています。


