米大手投資プラットフォームロビンフッドの暗号資産部門のゼネラルマネージャーを務めるヨアン・ケルブラ氏は、日本時間12日公開の「The Edge Podcast」に出演。同社が開発を進める独自のイーサリアムL2「Robinhood Chain(ロビンフッド・チェーン)」と24時間365日取引可能な市場(24/7)の構想について説明した。
ロビンフッド・チェーンは、現実資産(RWA)のトークン化に最適化されたArbitrum(アービトラム)ベースのパーミッションレスなブロックチェーンとして開発が進められている。同チェーンを活用し、これまで取引時間が限られていた株式などの金融商品を24時間365日、即時決済で取引できる新しい市場の創出を目指している。
ケルブラ氏は、同社が独自のL1(レイヤー1)ではなくイーサリアムのL2(レイヤー2)を選択した理由として、イーサリアムが持つ確立されたセキュリティと豊富な流動性を挙げた。これらは、株式などの伝統的な金融資産をオンチェーン化する上で不可欠な要素であると述べている。
こうした取り組みの一環として、ロビンフッドはすでに2025年6月、EUでトークン化された米国株式(Stock Tokens)の提供を開始している。ケルブラ氏は、プレIPO(未上場)株式など、これまで一部の投資家に限定されていた投資機会を一般の個人投資家にも広げることが、金融の民主化につながるとの見方を示した。
ケルブラ氏はこの他にも、予測市場、ステーブルコイン、高度な取引機能、将来的な暗号資産担保ローンの可能性にも言及し、トークン化を軸とした提供領域の拡張に意欲を示した。
同氏は、この取り組みについて「暗号資産をグローバル金融システムのバックボーンにするための基盤を築くものだ」と述べ、単なる暗号資産取引に留まらない、より広範な金融システムの変革を見据えていることを強調した。
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