決済ゲートウェイ企業のネットスターズは2025年12月23日、羽田空港第3ターミナルにおいて、米ドル建てステーブルコイン「USDC」を用いた実店舗決済の実証実験を近日中に開始すると発表した。
ネットスターズは、今回の実証実験で活用するキャッシュレス決済ソリューション「StarPay」を事業者向けに提供しており、2015年には国内初の海外旅行客向けQRコード決済システムを実用化した実績を持っています。
同社は今回の実証実験を通じて、国際線利用者が多い空港でのデジタル通貨決済が、インバウンド客の利便性向上につながるかを検証するとしています。
今回の実証実験の背景には、決済や送金手段としてステーブルコインに対する世界的な関心が高まっていることがあります。
一方でネットスターズは、デジタル通貨を実店舗で決済手段として活用するには技術面や運用面での課題が残っているとの認識を示しており、今回の取り組みはそうした課題を把握する第一歩と位置づけられています。
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発表によると、この実証実験では、ネットスターズの提携企業WEA JAPANが開発したステーブルコイン決済用QRコードを活用し、インバウンド旅行客向けにUSDC決済手段を提供します。
これにより、旅行客は加盟店でQRコードを提示するだけで、USDCで商品代金を支払うことが可能となります。
ネットスターズは、空港内でのUSDC決済を通じて、加盟店と旅行客の双方に便利で新しい支払い手段を提供することを目指しています。
加えて、同社担当弁護士の清水音輝氏は「資金決済に関する法律を遵守した形でサービス実証を開始できる」と述べ、法的整備が整った上での実施であることを強調しています。
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ネットスターズはこれまで、今回のUSDC決済実証を含め、Web3技術やデジタル通貨の活用に関する研究や実証を進めてきました。
同社代表取締役社長CEOの李剛氏は、今回の実証実験を研究成果の第一歩と位置づけ「Web3と現実社会をつなぐことで新たな価値提供を目指す」と述べています。
ネットスターズは、今回の実証実験の結果を踏まえ、将来的には他空港や商業施設へのUSDC決済導入も検討するとしています。
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Source:ネットスターズ公式発表
サムネイル:AIによる生成画像


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