トランプ大統領とイランの停戦発表を受けて急騰したビットコインが、72,000ドル前後で足踏みを続けています。市場には楽観と警戒が混在し、デリバティブデータが示す「構造的な脆弱性」に注目が集まっています。
AMBCryptoの報告によると、BTCは90,000ドル超から65,000ドル以下への急落を経て、65,000〜75,000ドルのレンジ内で推移しています。RSIは59付近に回復しており、過熱感はないものの、ブレイクアウトを確認できるほどの強さもない状態です。
問題は、この回復を支えるマネーの質にあります。CryptoQuantのデータを引用したアナリストによると、USDT Refresh Rate Z-Scoreが−1.58を記録しており、市場は新規資本ではなく未実現益を担保にして価格を押し上げています。AMBCryptoはこれを「ファントムレバレッジ(幻のレバレッジ)」と表現し、利食いが一波来れば急落する可能性を警告しています。
2026年第1四半期、MichaelSaylorのStrategy社はBTCの下落により約145億ドルの含み損を計上しました。Wall Street Journalが報じたこの数字に対し、永遠の批判者Peter Schiffは「年末に10,000ドルになればHODLerにとって最悪の投資だ」と皮肉を込めた投稿をしました。
しかし、Strategyは2026年第1四半期に89,602 BTCを購入し、総保有量は766,970 BTCに達しています。SOPRは1をわずかに下回り、MVRVも依然マイナス圏にあります。CryptoQuantとSantimentのデータはいずれも「売り疲れ」と「潜在的な蓄積フェーズ」を示唆しており、これらの指標が0を上回るかどうかが次の方向性を占う分水嶺になりそうです。
Axel Adler Jr氏のBitcoin Futures Advanced Sentiment Indexは53.2%まで回復し、先物トレーダーのリスク選好が戻ってきていることを示しています。ただ、同指数はこの水準を維持するために継続的な需要増加が不可欠だと強調しています。
75,000〜76,000ドルを明確に上抜ければ、より広い市場への資金流入と本格的なアルトコインの上昇が期待できます。一方、この水準を突破できなければ、65,000〜67,000ドルの支持帯を再試験するシナリオも排除できません。停戦が崩壊すれば原油価格が再び100ドルを超え、リスクオフ環境に逆戻りする可能性も残っており、方向感の定まらない展開が続きそうです。
