スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)の規制を受けた暗号資産(仮想通貨)銀行AMINA Bank AGは3月9日、欧州連合(EU)初の完全に規制された分散型台帳技術(DLT)取引・決済システム「21X」に、リスティングスポンサーとして参加したと発表した。規制された銀行として初の参加となる。
21Xは2025年9月、世界初の完全に規制されたブロックチェーンベースのトークン化証券取引・決済プラットフォームとして稼働を開始。Chainlink(チェーンリンク)、Circle(サークル)、SBI Digital Markets(SBIデジタルマーケット)などのパートナーと提携し、ポリゴン(Polygon)ブロックチェーンとステラ(Stellar)ネットワーク上で運営されており、中央証券保管期間や清算仲介業者を介さないスマートコントラクトベースのマッチングと決済が可能となっている。
AMINAは規制を受けた暗号資産銀行のパイオニアとしての地位を確立しており、2019年にFINMAライセンスを取得して以来、スイス、アブダビ、香港、EUに事業を拡大してきた。
今回の提携を通じて、AMINAは国債、社債、短期国債などの原資産のカストディと銀行サービスを提供し、リスティングスポンサーとして発行体がトークン化商品を市場に投入するプロセスを支援。AMINAと以前から提携関係にあるオンチェーン金融オペレーティングシステム提供のTokenyは、トークン化プラットフォームを提供し、ERC-3643標準に基づくスマートコントラクトの展開と自動化されたコンプライアンス管理を担う。
これまで、規制された伝統的資産のカストディ、オンチェーン発行、流動性のある二次市場をエンドツーエンドで繋ぐ経路が欠如しており、機関投資家による採用を妨げる主要な制約となってきた。AMINA、Tokeny、21Xは今回、こうした制約に対処する包括的なトークン化インフラを構築する。
今回の提携は、トークン化が実験段階から実用段階へと移行する中で実現した。トークン化された現実資産(RWA)の市場規模は、2022年には約50億ドル(約7750億円、1ドル155円換算)だったが、2025年半ばに240億ドル(約3兆7200億円)を超え、2025年末には380億ドル(約5兆8900億円)を超えると見込まれている。
|文・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
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